フォトマッチ チームチャンピオンズカップ2024 LAKE BIWA
レギュレーション
第1条
総則
本レギュレーションはフォトマッチ競技の開催に必要な事項を定めたものである。
第2条
理念
本レギュレーションで定める競技を「フォトマッチ」と呼ぶ。フォトマッチは以下の理念に基づき運営される。
「正しいから美しい。真剣だからより楽しい」
フォトマッチの参加者全員がFair Photographersの精神に則り、イコールコンディション(撮影機会と条件の均等)における真剣な競い合いの場を通して、真の風景写真の美しさを求め、より大きな撮影の楽しさと創造の喜びを得る。
Fair Photographers(フェアフォトグラファー)とは、風景を撮る者が個々に考え、行動することによって自然環境や地域に優しいフェアな撮影スタイルの確立を目指すプロジェクトを称する。北海道美瑛町で長年風景写真家から愛されてきた「哲学の木」に起きた悲劇的な出来事に危機感を共有する雑誌『風景写真』代表・石川
薫(当時編集長)と風景写真家・中西敏貴そしてグラフィックデザイナー・三村
漢の3人よって2016年に提唱された。その趣旨に共感した雑誌『フォトコン』編集長・藤森邦晃が、『風景写真』との合同企画の開催により写真界に広めることを提案したことによって、Fair Photographers の精神に基づく初のイベント「チーム
チャンピオンズ カップ」が2016年に実現した。本レギュレーションで定める「フォトマッチ」は2016年に試行大会として開催した「チーム チャンピオンズ カップ2016」を原型としている。
第3条
大会の名称
本大会の名称を「フォトマッチ チームチャンピオンズカップ2024 LAKE BIWA」(PHOTO MATCH Team Champions Cup 2024 LAKE BIWA 略称 TCC2024 LAKE BIWA)とする。
第4条
大会の構成
大会はプレーヤー5名でチームを組み、個々のプレーヤーが撮影した作品に対しジャッジの判定を受ける競技とし、これを滋賀県長浜市にある長浜文化芸術会館でおこなう。
第5条
大会の主催
大会の主催は月刊誌『フォトコン』編集部(株式会社 日本写真企画)および隔月刊誌『風景写真』編集部(株式会社 風景写真出版)が共同でおこなう。
第6条
大会実行委員会の構成と名称
主催者は大会実行委員会を構成し、その名称を「フォトマッチ チームチャンピオンズカップ2024 LAKE BIWA 大会実行委員会」(PHOTO MATCH Team Champions Cup 2024 LAKE BIWA Executive Committee 略称TCCEC2024)とする。
第7条
大会実行委員会の構成員
大会実行委員会の構成員として次の者を定める。
1.
本大会を統括する大会実行委員長として次の者をエグゼクティブ・プロデューサーに定める。
藤森邦晃(月刊誌『フォトコン』編集長)
2.
大会進行・演出責任者として次の者をエグゼクティブ・ゲームディレクターに定める。
石川 薫(隔月刊誌『風景写真』代表)
3.
第11条に定める対抗選会の司会者として次の者を定める。
永原耕治(隔月刊誌『風景写真』編集長)
4.
渉外・営業責任者として次の者を定める。
福澤強志(月刊誌『フォトコン』)
5.
対抗選会の進行責任者として次の者を定める。
杉山栄一(月刊誌『フォトコン』)
6.
対抗選会のジャッジとして次の5名の写真家を定める(50音順)。ジャッジは対抗選会において作品の評定と講評にあたる。
佐藤 尚
清家道子
中西敏貴
福田健太郎
星野佑佳
7.
構成員については状況に応じて変更することがある。
第8条 競技監督組織
1. 大会実行委員会はフォトマッチ推進委員会(Photomatch Promotion Committee 以下、PPC)に対しフォトマッチの競技としての公平性および普遍性の担保と、競技結果の記録と保管を依頼する。
2.
第1項にもとづき、PPCは競技委員長および記録・投影システム、ライブ配信システム運用責任者および大会準備担当者として次の者を定める。
水島章広(一般社団法人 日本学生写真部連盟代表理事)
第9条 参加チームと役割
1. 公募による予選を経て選出されたチームを参加チームとする。
2. チームは5名のプレーヤーにより構成し、前出の予選に参加した者で構成する
3. チームは前出の予選で使用したチーム名称と略称を使用する。
4. チームのキャプテンは前出の予選で任命された者が就く。
5. キャプテンはチームのリーダーとして競技大会参加の準備から大会実行委員会との合意締結、撮影時の指揮および対抗選の作戦決定をおこなうとともに、プレーヤーの安全管理などチームの運営と行動全般に責任をもってあたる。
6. チームにはマナーキーパーを1名任命する。マナーキーパーはFair Photographers の理念と精神に則り、大会実行委員会と連携しながら大会を通じチームの行動を指導および監督する責任を負う。また、ルールの遵守についてキャプテンを補佐し、かつ、中心的な役割を担う。
7. プレーヤーは大会実行委員会が指定した方法により参加料金(プレーヤー1名あたり12,000円)の支払い手続きを2024年6月23日より2024年6月30日までにおこなう。
8. 本選ルールの確認や各チームの準備事項等の説明のためキャプテンミーティンクを2024年9月7日19時よりオンライン会議システムZoomを用いておこなう。キャプテンまたは代役1名は必ず出席すること。
9. 8項のキャプテンミーティングでリーグ組合せ抽選をおこなう。
10. 大会実行委員会は2024年9月末日までに参加者名札と作品提出用のUSBメモリー等をキャプテンに郵送その他の方法で送達する。
11. プレーヤーおよびチームの各事項に変更がある場合は大会実行委員会に届け出なければならない。
第10条 作品
1. フォトマッチは第2条に掲げる理念に則り、各々のプレーヤーに対し、撮影機会と条件を均等化させた条件下で、風景写真表現の核となるセンスと技量を試す場とする。そのため自ずと評価の主眼は「発見の眼差し」の幅広さおよび鋭さと、それによる「出合の瞬間」をいかに作品にまで昇華させたかに置かれ、評価の対象はシャッターを切った瞬間に得られる画像に絞られる。したがって後処理の巧拙はフォトマッチの問うところではない。
2. 作品はプレーヤーひとり5点ずつ、チームで合計25点を必要とする。ただし参加チーム数などによって必要点数を変えることがある。
3. 撮影地域は滋賀県全域とする。
4. 撮影に先立ち、プレーヤーは競技に使用するカメラの時刻を日本標準時に同期させる。大会実行委員会は不作為に選んだプレーヤーからカメラの提出を求め時刻が正しく設定されているかを確認することがある。
5. 対象とする作品は風景およびネイチャーをモチーフとした作品に限る。人物の表情や動きを主体とした作品は不可とするが、人物や人工物、建築物や建造物を被写体とすることは問題としない。
6.
作品の審査基準を以下に定める。
地域の特色や季節感、自然環境などが織り成す世界=風景を捉えた写真作品を対象とし、鑑賞者の感動を呼ぶシーンを発見する感性やその美意識に訴える表現力を評価する。なお作品の判定に当たっては以下の3つの観点を踏まえた上で、ジャッジの独自性を加味して決定を下す。
【発見力】被写体を見極める力、着眼点は秀逸か。
【構成力】適切な構図、フレーミングにより、撮影者がその場で抱いた感動を伝えることができているか。
【技術力】適正な知識や技量に基づいて機材を扱い、風景を捉えているか。
* 発見力、構成力、技術力の3つの観点には優先順位を設けず、ジャッジ各々が判定において重要視した観点を挙げ、講評のなかで説明する。
*発見力、構成力、技術力の3つの観点は「ジャッジの独自性」に優先するものとする。
@ デジタルカメラで撮影された作品であること。スマートフォン、携帯電話、タブレット端末に搭載された撮影機能で作られた作品でないこと。
A 異なる複数の場面をひとつの画面に合成していないこと。ただし構図や撮影範囲を変えずに撮影した多重露光による作品および比較明合成による作品はこの限りではない。
B 撮影者が被写体に対して行う演出行為がされていないこと。例として人を配した演出、被写体の移動や加工、予め現場になかった自然物や小道具の持ち込みなどが該当する。
C 人工光等での演出行為がされていないこと。例としてサテライト光やスレーブ光を利用した照明、多灯フラッシュは光源の種類にかかわらずこれに該当する。ただし、カメラに内蔵のフラッシュやホットシューに直付けまたは延長ケーブルを使用した人工光での照明は使用可とする。延長ケーブルの長さはカメラ位置を起点とした撮影者の手持ちの範囲内とし、また光源を画面内に入れないこと。なおレフ板の使用は可とする。
D 前項の制約は撮影者の意図による演出に限定するものであり、街灯や建築物照明等の既設光源および交通機関等や人物の所持品等の光源について制約を課すものではない。
E PLフィルターやNDフィルターなど各種フィルターの使用に制限はない。
F 撮影した画像データを撮影に使ったカメラ以外の機器で加工するとこを禁止する。
G 使用作品はノートリミング、フルフレームとし、カメラ内トリミングを含むトリミングを施してはならない。
H 提出されるファイル形式はJPEGに限る。
第11条 対抗選会の進行
1.
会場(開会式・対抗選会場および大会本部)
長浜文化芸術会館(滋賀県長浜市大島町37番地)
本部電話番号:080-6662-4602(永原)
2.
タイムテーブル
【2024年10月12日(土)】(状況により変更することがある)
チームは大会実行委員会が定めた集合地点のうち一カ所に集まり、係員からチーム全員の点呼を受けなければならない。点呼を受けていないチームは失格とする。
11:30 集合地点開設 点呼受け付け開始
12:00 第1ヒート(=撮影開始)この時刻以前に集合地点から出発してはならない。
12:30 集合地点閉鎖 この時刻以降は長浜文化芸術会館で点呼を受け付ける。
17:23 日没(長浜市)
18:30 第1ヒート終了(=撮影終了)、点呼受け付け終了
地域への観光振興のため車中泊は禁止とし宿泊施設等の利用とする。
【2024年10月13日(日)】
04:00 第2ヒート(=宿舎出発可・撮影開始)
※プレーヤーの安全確保のため、第2ヒート開始時刻までは宿舎を出発してはならない。
05:59 日の出(長浜市)
08:00 第2ヒート終了(=撮影終了)
08:30
作品データ受付開始(長浜文化芸術会館内でUSBメモリ提出)
09:15 作品データ受付終了
提出作品の画像確認(キャプテンは確認終了まで指定の場所で待機)
10:00 対抗選会 開会式
10:30 対抗リーグ選 第1ステージ
11:50 昼食休憩
13:00 対抗リーグ選 第2ステージ
14:35 休憩
15:00 対抗リーグ選 第3ステージ
16:25 対抗トーナメント選(準決勝選・三位決定選・決勝選)
17:30 対抗選会 閉会式・表彰式
18:30 対抗選会終了 ノーサイド交流会(長浜文化芸術会館内 *会費制)
19:30 ノーサイド交流会終了・解散
4. 撮影移動について
@ 安全の優先
チーム全員が勝利や効率、撮影の欲求やシャッターチャンスなど、いかなる感情や事情よりも安全が優先することを理解して競技に臨まなくてはならない。キャプテンは常に安全を意識してチームを率い、マナーキーパーはキャプテンが気がついていないリスクに気を配るなどして互いに協力し、チームの安全のために積極的に発言、行動しなくてはならない。
A 緊急時の対応
万が一、危険な事態に直面したり、事故やトラブルに巻き込まれた場合は、まずチームメンバーやその他の当事者の安全、生命の確保を確認、次いで警察、消防、救急など関係当局に連絡、最後に可能な範囲で極力早く、大会本部に連絡を取らなくてはならない。
B 移動手段
移動は各チームの手配による乗用車を使用する。複数台の車両にチームのメンバーが分乗する場合は、共に移動し、目的地やルートを分けてはならない。1台の車両に複数のプレーヤーが同乗するときは、マスクの常時着用および換気に留意するなど感染症対策に配慮すること。
C 運転者
1人の運転者の運転時間が2時間以上連続してはならない。このような事態になる場合は別の運転者に交代または休憩時間を設けなければならない。
運転を担当する者は飲酒運転、酒気帯び運転に問われることがないよう、開催前から飲酒には十分気をつけなくてはならない。
D 同乗者
大会中、大会実行委員会が取材を委託した者を除き、チームメンバー以外の者を同乗または同行させてはならない。ただし専任運転者に運転を依頼した場合を除く。専任運転者は撮影に関して一切の関与をしてはならない。
E 移動時の連絡義務
チームは、出発時に移動を開始した旨を、到着時には到着場所を遅滞なく本部携帯にショートメールで報告しなければならない。
F 帰着時刻の遵守
交通違反、事故、渋滞等による帰着時間の超過は、ペナルティーの判断の際、遅延の理由として一切考慮しない。
G 撮影行動中は本部からの電話連絡がとれるように留意すること。またマスク着用および相互に一定の間隔を保ち行動し、機材類の貸借は控えること。
5. 作品データの提出
@ 作品データは大会実行委員会が予め用意したUSBメモリに格納して3項にあるタイムテーブルにしたがって提出する。このUSBメモリは第9条10項に示す方法でキャプテンに貸与する。
A
作品データの選択
各チームは作品選択用にPCを持参し、作品データを選択する。提出点数はプレーヤーひとりあたり5点とする。ただし参加チーム数などによって必要点数を変えることがある。
B
作品データの要件
大会実行委員会はプレーヤーごとに4桁のプレーヤーIDを付与する。ファイル名は以下規則に沿ってPCで設定すること。すべての作品データは特定のフォルダに置かないこと(プレーヤーごとにフォルダを作り、分けないこと)。
ファイル名:[4桁のプレーヤーID]+[A〜E]+. Jpg
例)プレーヤーIDが1001で5点提出の場合、以下の5ファイルを提出する。
1001A.jpg、1001B.jpg、1001C.jpg、1001D.jpg、1001E.jpg
*ファイル名には必ず半角英数字のみを用い、記号や空白などは使用不可とする。
*1人のプレーヤーの作品に同じアルファベットを用いてはならない。
*データ型式はJPEGに限定する。撮影日時の確認のためExif情報は付加したままにし、また画質は落とさないこと。
C チーム対抗の組み合わせが決定し、作品提出時以前に相手チームの失格や棄権により不戦勝が判明した場合は、各プレーヤーの作品をそれぞれ1点ずつ減らして提出しなければならない。ただし、相手チームが反則により不戦敗となった場合は、敵失による勝利と見なし、作品を減らす必要はない。
D
作品データの再提出
定められた様式に則っていないなど作品データに不備があった場合、チームは直ちにデータを修正し再提出しなければならない。データ不備による提出時間超過も遅延と見なされ、競技委員長によるイエローカードまたはレッドカードの対象となる場合がある。
E
作品データの扱い
提出された画像は大会実行委員会で編集や加工を一切しない。作品の天地違い、縦横違い等があっても、キャプテンが提出作品を画像確認した状態で扱う。その結果として敗退しても判定の変更や再ゲームとはならない。
F
撮影日時の確認
大会実行委員会は作品データから撮影日時を確認することがある。3項のタイムテーブルにある撮影日時外に撮影された作品は失格とする。
第12条 対抗選の人員と権限
1.
人員構成
対抗選には競技委員長1名とジャッジ5名および司会者1名をおく。ジャッジに欠員が1名発生した場合は大会実行委員会から代替ジャッジをおく。ジャッジに欠員が2名発生した場合はジャッジを3名とする。
2. 競技委員長
@ 競技委員長は、競技全体におけるルール遵守の責任者として、対抗選がルールや社会通念に照らし適正かつ円滑に行われるように運用する。
A 競技委員長はルールに反する行為や作品提出時の遅延等、およびFair Photographers として相応しくない態度や行為が認められたプレーヤーやチームに対し、注意またはペナルティーを与えなければならない。
B 競技委員長が与える注意およびペナルティーの判定はイエローおよびレッドの二種類のカードによって示される。競技委員長はその裁量によりひとつの行為に対して次に定めるイエローカード1枚またはレッドカード1枚(イエローカード2枚に相当)を出すことができる。
i. イエローカード:注意。次にルール違反や言動が見られた場合、ペナルティーを科すという警告とする。累積2枚でレッドカード1枚の効力を発する。
ii. レッドカード:ペナルティーを科す宣告。このカードを出されたチームは、以降のゲームで得た得点から2点を減じられる。
C 競技委員長が示したペナルティーへの異議は全競技終了後、大会実行委員会に参考意見として申し立てることができる。
3. ジャッジ
@ ジャッジは、対抗選において作品の評定にあたる。これはPPCと大会実行委員会の合意によって任命されている。
A ジャッジは、第10条6項に定める作品の判定基準にしたがい両チームのプレーヤーの作品の判定をおこなう。
B 競技委員長は個々のジャッジの判定の独立性を担保するための措置を講ずる。
4. 司会者
@ 司会者は対抗選の進行を司る。これはPPCと大会実行委員会の合意によって任命されている。
A
司会者は第13条にある対抗選の競技内容にしたがって対抗選の円滑な進行をおこなう。
第13条 対抗選の競技構成
1. 対抗選はリーグ選とトーナメント選の二部とし下記2〜5の要項とする。
2. リーグ構成は本選出場チーム数によって以下とする。
i. 本選出場チームが12チームの場合、3チームずつ4組に分ける。
ii. 本選出場チームが9チーム以上12チーム未満の場合のリーグ構成は大会実行委員会が別途定める。
iii. 本選出場チームが8チームの場合、4チームずつ2組に分ける。
3. リーグの組み合わせは2024年9月7日19時よりオンラインでおこなわれるキャプテンミーティングで抽選により決定する。
4. リーグ選の優位基準は次のとおりとする(第14場5項参照)。
i. リーグ選終了時点でマッチの勝数が多いチームを優位とする。
ii. マッチ勝数が同一のチームが複数あった場合はゲームの勝数が多いチームを優位とする。
iii. マッチ勝数が同一かつゲーム勝数が同一のチームが複数あった場合は最も得点の多いチームを優位とする。
iv. 上記3つの勝数・得点が同一のチームが複数あった場合はタイブレークとし当該チームどうしが1点の作品を対抗させ優位を決定する。
5. 本選出場チームが9チーム以上の場合、リーグ各組の1位チームがトーナメント選にすすみ1位〜4位の順位を決定する。
6.
本選出場チームが8チームの場合、トーナメント選を省略しリーグ各組の1位チームどうしが優勝決定選をおこない、2位チームどうしが三位決定選をおこなう。
第14条 対抗選の競技内容
1. 対抗選はチーム5名どうし2チームの競技とする。
2. キャプテンには提出された作品が一覧できる作品一覧表が対抗選の前に手渡される。
3. 2チームが対選する1単位を「マッチ」と称し、マッチの中でおこなわれるプレーヤー個々の対選を「ゲーム」と称する。
4. マッチの形式
@ マッチを行う2チームは会場スクリーン正面に向かい左側に位置するチームを紅とし、右側に位置するチームを白とし、これにより2チームを識別する。スクリーンに掲示される作品も、判定確定時はこの位置に確定させる。
A チームの左右の位置はトーナメント表等の表示位置により決定する。
5. 競技の進行
@ キャプテンまたはプレーヤーはステージに設置されたパソコンを操作してゲームに使用する作品の選択をおこなう。
A 選択された作品の差し替えは認められない。
B 2チームのプレーヤーが選択した作品は、司会者の「オープン」の掛け声に合わせて紅白2チームの2点が同時に投影される。
C ジャッジは投影された作品を評価のうえ、より高く評価した作品を提示した側に対応したボタンを押す。
D 司会者の「判定」の掛け声により一斉に判定結果を示す。ここでより高く評価されたチームにジャッジごと得点を1点付与する。
E ジャッジの判定がすべて出た瞬間をもって判定結果を確定し、以降はいかなる事由によっても判定結果を変更することはない。
F 何人もジャッジの判定に異論を述べることはできない。
G @〜Fを1ゲームとする。ゲームごと多くの得点をあげたチームをゲームの勝利チームとする。これを繰り返し、ジャッジから得られた得点を累計し5ゲーム終了時点で多くの得点をあげたチームをマッチの勝利チームとする。
H トーナメント選では、3ゲーム終了時に得点差が11点以上、または4ゲーム終了時に得点差が6点以上ある場合はコールドマッチとしてマッチを終了する。ただし本選出場チームが8チームの場合、1回選は得点差にかかわらず5ゲームおこなう。
I マッチ終了時にジャッジは講評として評価理由を述べなければならない。
J 1ゲーム目は@の作品選択の時間を設けない。2ゲーム目以降は@の作品選択の時間を最大30秒とする。
6. 作品使用の制約
@ いちど使用した作品はその後のゲームに再使用することはできない。
A いちどのマッチの中で同じプレーヤーの異なる作品を複数回使用することはできない。したがって1人のプレーヤーが使用できる作品は1マッチで1点のみとなる。ただしチームに欠員が生じ、10項Bを適用する場合は除く。
7. 作品の審議
@ ジャッジおよび競技委員長は審査対象の作品がルールに照らして失格相当の疑義を生じると判断した場合に、司会者による判定の合図があるまでに挙手等により他のジャッジおよび競技委員長に対し審議を要求することができる。
A 競技委員長は当該作品を撮影したプレーヤーやキャプテン、マナーキーパーに対し説明を求めることがある。
B 審議はジャッジ全員に競技委員長を加えておこない、競技委員長はジャッジの疑義に対して本レギュレーションに沿った判断を説明する。
C 審議終了後、司会者は速やかにゲームを再開する。ジャッジは競技委員長の説明を参考に判定をおこない、必要に応じ講評時に審議内容とそれに基づいた自己の判断について説明する。
8.
プレーヤーの交代と欠員
原則として登録したプレーヤーやキャプテンおよびマナーキーパーの役割の交代は不可とする。やむを得ぬ事情によりプレーヤーが交代または欠員する場合、いかなる事由によってもこれによる不利益は欠場プレーヤーが所属するチームが負い、以下に従わなくてはならない。
@ プレーヤーの交代、キャプテンやマナーキーパーの役割担当を交代する場合、10月12日12時の撮影開始までに大会実行委員会に交代を届け出ることで2名を限度に認められる。
A 欠員が3名を超える場合は当該チームを失格とする。この場合、対選相手チームはマッチの不選勝とする。
B @に示す期限までに交代プレーヤーが用意できず、交代の申請がなされなかった場合、または交代の届け出後から対抗選までにプレーヤーが離脱した場合、欠員したプレーヤーの作品は使用できない。このとき残存のプレーヤーは以下@〜B に従い自己の作品から代替作品を選択し使用することができる。
i. 欠員プレーヤーが1名の場合は第5ゲームを、欠員プレーヤーが2名の場合は第4ゲームと第5ゲームに代替作品を使用することができる。
ii. 1人の残存プレーヤーが使用できる代替作品は1マッチあたり1点を限度とする。
iii. 代替作品が無い場合、ゲームを不戦敗とする。
C 失格や欠員となった場合、当該プレーヤーの参加料は返金しない。
9.
公式記録への協力義務
すべてのプレーヤーは正確な公式記録の実現に協力する義務を負う。特にキャプテンはチームの対選記録の円滑な収集と提出に責任をもって当たらねばならない。
第15条 授賞と成績記録
1.
トーナメント賞
トーナメントで第1位、第2位、第3位になったチームの各プレーヤーに賞状および副賞を授与する。またトーナメントで第1位になったチームに優勝カップを授与する。優勝カップは次回の大会で主催者に返却する。
2. 個人賞
@ ジャッジ特別賞
各ジャッジが最も印象に残った作品を1点ずつ選定し、賞状等を授与する。
A 最優秀写真家賞
大会を通じ最も活躍したプレーヤーとして、決勝選進出チームを対象にジャッジから最も多い得点を得たプレーヤーに賞状等を授与する。同点プレーヤーが2名以上の場合はチームの上位順位、勝利ゲーム数の順で判定したプレーヤーとする。
3.
予選免除権
トーナメント選で第1位になったチームは、プレーヤーが3名以上残留する場合に限り翌年の本大会の予選免除権を得る。具体的な予選免除権の内容については翌年の大会実行委員会に委ねる。
4.
プレーヤー、キャプテン、チームの成績記録と属性データ等についてはPPCが保管する。プレーヤーとキャプテンはチームを移ってもフォトマッチ公式大会での記録として引き継ぎされてゆく。
第16条 作品の扱い
1.
作品の使用権
ゲームに使用した作品(以下、ゲーム使用作品と呼ぶ
*1)は、PPC、『風景写真』編集部、『フォトコン』編集部の三者が無断かつ無償で使用することができる。ただしその用途は『風景写真』『フォトコン』誌への掲載またはフォトマッチの報道、宣伝、広報(協賛企業の広告を含む)および学術研究に限られる*2。
2.
作者氏名等の表記
誌面等への掲載等、公表する場合はPPCに登録された氏名およびチーム名を使用する。
*1トーナメント決勝選会において対選に使用され、投影された作品を示す。
*2『風景写真』『フォトコン』誌上に掲載されたり、宣伝、広報に使用、公開された作品は既発表作品となる。これらの作品について原稿料等の支払いはしない。それ以外のゲームにだけ使用された作品については『風景写真』『フォトコン』誌では未発表作品として扱われるが、それ以外のフォトコンテスト等においてはそれぞれの主催者の判断による。
第17条 大会運営の費用および参加費の扱い
1. 大会の開催に必要な費用は参加チームが支払った参加費および協賛企業から得た協賛費を充当する。
2. 主催者の抗力が及ばない事態によって大会の全部または一部が開催できなくなった場合、主催者は予選を含め支払われた参加費の返金や準備等にかかった費用の負担、予約した交通機関や宿泊費等のキャンセル料の負担、準備にかかわる一切の費用および機材等の調達費の責任を負わない。また代替の大会は開催しない。ここで主催者の抗力が及ばない事態とは天災、戦争、暴動、反乱、内乱、テロ、火災、爆発、洪水、盗難、害意による損害、ストライキ、立入制限、天候、第三者による差止行為、国防、公衆衛生に関わる緊急事態、国または地方公共団体または施設運営者の行為または規制および要請などを指す。
3.
本大会で発生した収益は主催者に属し会計報告はおこなわない。
第18条 免責
本レギュレーションの運用によって生じた如何なる事態や事故および損害等について大会実行委員会およびPPCは一切の責を負わない。
附則
競技会での競い合いを示す用語として一般には「対抗戦」「対戦」「1回戦」など「戦」を用いるが、本レギュレーションでは「対抗選」「対選」「1回選」など「選」を用いる。これは第2条に示した理念を鑑みTCCの競技は戦い合う競技ではなく選び合う競技である意図を反映した。
本レギュレーションは2024年5月1日より発効する。